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学会会場   第51回 日本人間ドック学会学術大会が、2010年8月26日(木)・27日(金)北海道の旭川市民文化会館および旭川グランドホテルにて開催されました。
  人間ドッククリニック柏は大会に参加し、8演題を発表してきました。演題内容を随時この場で紹介していきます。




学会会場

発表区分:婦人科
演者:糸井 英雄
共同演者:細井 克美、石川 守
発表内容

【演題名】
子宮頚部細胞診における細胞採取器具の再評価―ベセスダシステム導入による検体の質の比較―
【はじめに】
子宮頚部細胞診は採取器具により検体の質に差が生じる可能性が指摘されている。従来のクラス分類では質的評価が困難で精度管理上支障があった。そこで今回検体適正基準が加味されたベセスダシステムの判定併記の導入を受け、改めて採取器具の客観的評価を行った。
【方法】
当院でベセスダシステム併記が開始された2009年7月以降の子宮頚部細胞診3,153例について、現行のサイトピック採取法と旧来の綿棒採取法の不適正検体率および要精査率を比較した。
【結果】
サイトピック採取法は綿棒採取法に比べ不適正検体率が有意に低かった(0.54%vs2.19%,p<0.001)。ASC-US以上の要精査率に有意差は認めなかった(3.27%vs2.62%)。
【結語】
適性検体作成の点でサイトピック採取による検体の質がより良好であることが確認された。将来ベセスダシステムへの完全移行の際に不適正検体による再検査を減らす利点もある。今後も検体の質の向上に努めたい。


学会会場

発表区分:肝臓・胆のう・膵臓
演者:細井 克美
共同演者:糸井 英雄、佐藤 栄一、
石川 守
発表内容

【背景と目的】
膵癌は初期段階では特有の症状がなく早期発見が難しい。膵癌診療ガイドラインを参考にMRCPを用いた膵がんドックを設定したので報告する。
【対象と方法】
危険因子4項目(糖尿病、慢性膵炎、喫煙歴、家族歴に膵癌があること)のうち2項目以上を満たす症例についてMRCP、腹部MRI、超音波、上部消化管内視鏡、腫瘍マーカー(CA19−9、Span−1抗原)検査を行った。
【結果】
家族歴を有する症例のMRCPに膵頭体部の多房性のう胞、頭側主膵管の軽度拡張を認めIPMN(膵管内乳頭状粘液産生腫瘍)が疑われた。その他検査には異常は認めなかった。
【考察】
危険因子を複数有する症例に対し検査を行ったところMPCPのみが所見を捕えることが可能であった。IPMNは癌への進展や膵癌を合併することがあるのでガイドラインでは的確な診断と慎重な経過観察が必要と勧められている。膵疾患の鑑別にMRCPは有用と考えられた。


学会会場

発表区分:受信者サービス
演者:佐藤 栄一
共同演者:本地 さやか、川口 竜平、和田 みどり、大村 恵理香、大芝 三恵子、細井 克美、糸井 英雄、石川 守
発表内容

【目的】
人間ドック健診施設機能評価において待ち時間調査が義務付けられている。そこで今回、表計算ソフトを用いた待ち時間調査を行った。
【方法】
当施設の人間ドック受診者に対して、各セクションでの開始時間と終了時間を記録し、待ち時間および各セクションの所要時間についてデータベースを構築した。表計算ソフトを用いて、独自に関数を作成し円グラフで表示した。結果は院内掲示とホームページで報告した。
【結果】
当施設の人間ドック受診者に対して、各セクションでの開始時間と終了時間を記録し、待ち時間および各セクションの所要時間についてデータベースを構築した。表計算ソフトを用いて、独自に関数を作成し円グラフで表示した。結果は院内掲示とホームページで報告した。
【結語】
待ち時間調査におけるデータのシステム化は、受診者の流れの分析に有用な手段である。また前回との比較を容易にするうえでも有用であると考える。今後、定期的に調査を行い業務改善に役立てていきたい。


学会会場

発表区分:健診システム
演者:内山 彩
共同演者:和田 みどり、細井 克美、糸井 英雄、石川 守
発表内容

【目的】
当クリニックは、開設2年目の健診施設である。今回、人間ドック健診施設機能評価受審に向けて各種マニュアルを制作すると共に個人情報保護を主眼に現状の健診システムの再構築を行った。その経過を報告する
【方法】
人間ドック健診施設機能評価受審ハンドブックに基づき、予約・準備・受付・会計・結果送付の各分野でマニュアルを作成し、関係する事務職員の職員教育を行った。
加えて、個人情報保護を作業能率の効率化を目的に、ヒヤリハット報告やご意見箱の意見等を参考に、流れ改善委員会を立ち上げ健診システムの改善と作業手順の見直しを行った。
【結果】
マニュアルの作成と職員に対する教育を徹底させることにより、職員の意識改善も行え、人間ドック受信者に対する接遇の改善にもつながった。
健診システムの改善と作業手順の見直しにより、経費削減・ヒューマンエラーの回避が図られた。


学会会場

発表区分:健診システム
演者:篠ア 知子
共同演者:大村 恵理香、細井 克美、糸井 英雄、石川 守
発表内容

【目的】
平成21年度から開始された女性特有のがん検診推進事業で行われた乳がん検診の有用性を検討する。
【方法】平成21年度に当クリニックにて乳がん検診を受診した1516名中クーポン券を利用して受診した762名に対してマンモグラフィーの結果を検討し二次予防活動として有用であったか検討した。また452名の受診者にアンケートを行い予防医学の動機付けの効果を検討した。
【結果】
今回初めてマンモグラフィーを受けた受診者にカテゴリー3・4・5があり早期発見に対して一定の効果があったと思われる。アンケートの結果からは、乳がん検診の動機付けの効果もあったものと考えられる。
【考察】
乳がんに対する予防医学的効果の観点から今回の事業の効果を検討した。早期発見という二次予防活動としては一定の効果が認められたが、乳がん発症の低下という一次予防活動としては今回の事業の継続と受診者への健康教育も必要となろう。


学会会場

発表区分:健診システム
演者:大村 恵理香
共同演者:篠ア 知子、細井 克美、糸井 英雄、吉田 正雄、石川 守
発表内容

【目的】
女性特有のがん検診推進事業の有用性をベセスダシステムと比較し、予防医学の観点から検討する。またアンケートを実施し、受診者のがん検診に対する意識を調査する。
【方法】
当クリニックを受診した491名中、クーポン券を利用して受診した180名に対して検討した。また、120名の受診者にアンケートを行った。
【結果】
今回クーポン券を利用した受診者の中でクラスVが発見され、早期発見に対して一定の効果があったと思われる。アンケートの結果から、子宮がん検診の動機付けの効果もあったものと考える。
【考察】
今回の事業は、早期発見といった予防医学活動としては一定の効果が認められた。ベセスダシステムも有用と思われる。アンケートの結果からも全員がクーポンにより検診の意識向上を感じ、今回この事業は非常に効果的だったといえる。今後も事業の継続が望ましいと考える。


学会会場

発表区分:健診システム
演者:大芝 三恵子
共同演者:池田 佳奈子、嶋田 幸、細井 克美、糸井 英雄、石川 守
発表内容

【はじめに】
今回当院では、人間ドック検診施設機能評価に即した結果説明を行う為に、画像診断や血液検査の結果を当日説明可能なシステムを導入したので、その概要を報告する。
【方法】
画像はPACSを用い、当日行った超音波・眼底検査の画像を取り込む事とした。血液検査は受診当日採血後、血清・血算の測定を行い、結果報告を出力する。すべてがそろい次第診察となる。両結果は、受診に対する結果説明時に診察室で観覧出来る。
【結果】
システム導入後は、血液データや検査画像が面談時に供覧可能となり、受診後のフォローアップも行いやすくなった。
【結語】
今回の改善によって、各種検査データの保存も容易となり、経年評価にも有効と思われる。


学会会場

発表区分:食事・栄養
演者:本地 さやか
共同演者:細井 克美、糸井 英雄、石川 守
発表内容

【目的】
当クリニックでは、今まで様々な健康教育を行ってきた。今回昼食提供の際、食育を目的としたメニューを作成し、アンケート調査を行った。
【方法】
昼食のメニューは、適正エネルギー量と栄養素バランスに留意した食事を提供した。昼食の場所にメニューや栄養素を記載したポスターを掲示し、受診者の食に対する関心を高めようと試みた。昼食終了後、アンケート調査を行い、食事に対する意識調査を行った。
【結果】
アンケート調査は、「ご飯の量」は『適量』が82%、「おかずの量」は79%、「味付け」は86%と、大半の受診者に満足して頂けた。また、アンケートの結果から、今回の昼食の提供が、受診者自身の食生活を考えるきっかけにもなり得たようである。
【結語】
今回の人間ドック受診者に対する食育は、ある程度の効果があったものと思われる。今後も食生活改善に繋がるより良い食育と、健康に留意した満足度の高い食事サービスを提供していきたい。